スマホや格安スマホ、光回線などインターネット通信に関連する情報を得る時に必ずと言ってよいほど目にする「Wi-Fi(ワイファイ)」という言葉。
今回は「Wi-Fiて何なの?」「Wi-Fiのどこに注目したらいい?」「Wi-Fiルーターを選ぶポイントな何?」にといったWi-Fi初心者の方向けの知識から、Wi-Fiの規格、選び方に関しての記事です。
Wi-Fiとは
Wi-Fiとは、ワイファイと読み、無線通信技術を用いて、インターネットやローカルネットワークに接続するための技術です。
Wi-Fiは「Wireless Fidelity」の略です。Wi-Fiルーターを使えば、家庭やオフィスなどの環境でケーブルを使わずにインターネット接続が可能になります。
通常は、ONU(光回線終端装置)やモデムからLANケーブルを用いて端末に繋ぎ、インターネット通信を行いますが、このWi-Fiの技術を用いて無線で電波を飛ばすことで、範囲内で接続した端末でインターネット通信が可能になります。
なお、主にIEEE 802.11規格に基づいています。
米国に本部を置く電気電子学会「IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)」が認定した標準規格です。
IEEE 802.11はアイ・トリプルイー ハチマルニ テン イチイチと呼びます。
世代別Wi-Fiの規格一覧
世代 | 呼び方 | 規格名 | 周波数 | 最大速度 |
第7世代 (2024年) | Wi-Fi 7 | IEEE 802.11be | 2.4GHz帯 5GHz帯 6GHz帯 | 46Gbps |
第6世代 (2020年) | Wi-Fi 6E | IEEE 802.11ax | 2.4GHz帯 5GHz帯 6GHz帯 | 9.6Gbps |
第6世代 (2019年) | Wi-Fi 6 | IEEE 802.11ax | 2.4GHz帯 5GHz帯 | 9.6Gbps |
第5世代 (2013年) | Wi-Fi 5 | IEEE 802.11ac | 5GHz帯 | 6.9Gbps |
第4世代 (2009年) | Wi-Fi 4 | IEEE 802.11n | 2.4GHz帯 5GHz帯 | 660Mbps |
第3世代 (2003年) | IEEE 802.11g | 2.4GHz帯 | 54Mbps | |
第2世代 (1999年) | IEEE 802.11a IEEE 802.11b | 5GHz帯 2.4GHz帯 | 54Mbps 11Mbps | |
第1世代 (1997年) | IEEE 802.11 | 2.4GHz帯 | 2Mbps |
時代によって進化し、2024年現在では第7世代のWi-Fi7まで登場します。
Wi-Fiの周波数帯の違い(特徴)
Wi-Fiには6GHz(ギガヘルツ)、5GHz、2.4GHzと3つの周波数帯があります。
それぞれ特徴が異なり、メリットとデメリットが存在するため、Wi-Fiが進化するにつれ、複数の周波数帯を状況に応じて使い分けることができるようになっています。
また、規格によって対応できる周波数帯が異なります。
周波数帯 | メリット | デメリット |
6GHz | 5GHzよりチャンネルが増えるため、更に通信速度が速く複数接続でも安定している 家電や航空、気象レーダーとも干渉しない | 遮断物や障害物にめっぽう弱いため、Wi-Fiを設置している場所によっては電波が届きにくい 特性上、電波は狭く短く飛ぶため、広範囲には向いていない 対応してないものもあるので確認は必要 |
5GHz | Wi-Fi用の周波数のため、電波干渉する機会は少ない 直線的な電波で通信速度が速く、安定している | 遮断物や障害物にめっぽう弱いため、Wi-Fiを設置している場所によっては電波が届きにくい 特性上、電波は狭く短く飛ぶため、広範囲には向いていない 対応してないものもあるので確認は必要 |
2.4GHz | 周波数が低く、遠方まで電波が届きやすい 回り込む特性があるため壁や障害物にも強く、隣や上下階にも電波が届く | 家電やBlue Toothとも同じ周波数のため、近くにあれば電波干渉をおこして、速度低下や遮断することがある 同じ周波数のものが多く、すぐ渋滞するイメージ |
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Wi-Fiルーターの選び方(ポイント)
先述した表にあるように、Wi-Fiの世代によって、対応する周波数や速度が異なります。
Wi-Fiの性能を活かすためにはやはり対応している機器、端末で徐々に揃える方が良いでしょう。
Wi-Fi7、Wi-Fi6E、Wi-Fi6共に下位互換性があるため、利用すること自体には何の支障はありません。
①Wi-Fiを使って利用する端末が対応しているか調べる
まずは、Wi-Fiを使ってインターネット接続する端末が新たに購入するWi-Fiに対応しているかを調べましょう。
PC、スマホ、タブレット、ゲーム機などがどの世代のWi-Fiに対応しているか、設定画面などでも把握できますが、ググった方が早いです。「iPhone15プロ 対応Wi-Fi」みたいな。 検索の結果Wi-Fi6Eまで対応していました。
②利用する環境の広さ(間取り)よりも余裕のあるものを選ぶ
念のため、現在使っている端末がどのWi-Fiに対応しているかを把握したら、どのWi-Fiルーターにするか検討に入りましょう。
Wi-Fiルーターには、対応できる間取りの目安が表記されています。
この際、実際の間取りよりも広いものに対応しているWi-Fiを選んだ方がより良いです。(1Rなら1LDK、3LDKなら4LDKみたいな。)
その理由として、周波数帯の特性上、Wi-Fiルーターや中継器などから離れるほど電波が弱くなってしまうからです。
③最新でなくとも新しい世代のWi-Fiルーターを選ぶ
先述した表(世代別Wi-Fi規格表)にあるように、簡単な話、規格が古いほど速度は落ちます。
つい安いからと選んだものが古い規格だったというオチにならないように確認しておくことか大切です。
④アンテナ数とストリーム数をチェックして選ぶ
様々なメーカーからWi-Fiルーターが発売されていますが、選ぶ際にそのWi-Fiルーターに搭載されてるアンテナ数もチェックしましょう。
アンテナ数が多いほど速く、広く電波を送受信しますので、Wi-Fiルーター選びに欠かせないポイントです。
ちなみに「4×4」と記載があれば、受信用のアンテナが4本、送信用のアンテナが4本があります。
周波数帯の中でも5GHzのアンテナ本数をチェックしましょう。
Wi-Fiルーターのアンテナ数をチェックする時の注意点として、必ずしも本体の外についているとは限らないということです。
アンテナを内蔵しているモデルもありますので、外側の見た目で判断しないようにしましょう。
また、アンテナ数をチェックする際に合わせてストリーム数を見てください。
ストリームとは、簡単に言えば電波の通る道です。1つのアンテナに対してストリーム数1が基本となりますが、中にはアンテナ数4に対してストリーム数3なんてこともあります。ストリーム数が少ない=道が少ないので、接続台数が多いと渋滞すると覚えておきましょう。
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ある方がより良いWi-Fiルーターの機能
必須というわけではありませんが、できればある良いWi-Fiルーターの機能をいくつか紹介します。
特に一度に接続する端末数が多い方や利用人数が多い方に便利な機能です。
MU-MIMO(マルチユーザーマイモ)
MU-MIMO(マルチユーザーマイモ)とは、データ送受信を行う無線通信技術の1つであるMIMO(マイモ)を発展させた技術で、通信の順番待ちをせず、複数の端末により速く、安定した通信を行うことができる機能です。
メッシュWi-Fi
メッシュWi-Fiとは、メッシュ(網目)のようにネットワーク機器を繋げ合う通信形態を指します。
中継器を必要とするような広い間取りの家では、電波の届きにくい状況を少なくし、より快適なインターネット通信を行うことができます。
バンドステアリング
バンドステアリングとは、複数の周波数帯を持っている機器で、一方が混雑している際に自動でもう一つの周波数帯に切り替えてくれる機能です。
環境に応じて選ぶことでより良いインターネット通信を行うことができるWi-Fiルーター
インターネットの利用が当たり前となっている現代社会において、Wi-Fiルーターはあるとかかなり便利な機器です。
Wi-Fiルーターの選び方によっては、これまでのインターネット環境をもっと良くすることも可能となります。
Wi-Fiルーターの選び方のポイントを押さえ、あなたにとって快適なインターネットライフを送れますように。
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